相続開始後の手続きを分かりやすくご案内します
はじめに、身近な方がお亡くなりになり、このページをご覧になられた方に心からお悔やみ申し上げます。
相続が発生すると、遺言書の確認、相続人の調査、相続財産の調査、遺産分割協議、預貯金や不動産などの名義変更など、さまざまな手続きが必要となります。
ななつぼし行政書士事務所では、大府市を中心に、東浦町、刈谷市、東海市、豊明市、知多市、名古屋市緑区・南区など、愛知県内の相続手続きをサポートしています。
![]()
1.遺言書の有無を確認します
相続が開始したら、まず亡くなられた方(被相続人)が遺言書を残していないか確認します。
主な遺言の方式には、公正証書遺言、自筆証書遺言、秘密証書遺言があります。
公正証書遺言は公証役場で作成され、原本が公証役場に保管されています。相続開始後は、所定の手続きにより公正証書遺言の有無を確認することができます。
自筆証書遺言については、自宅や貸金庫などで保管されている場合のほか、法務局の「自筆証書遺言書保管制度」を利用して保管されている場合があります。
自宅などで発見された自筆証書遺言は、原則として家庭裁判所で検認の手続きが必要です。
一方、法務局の自筆証書遺言書保管制度を利用して保管されている遺言書については、家庭裁判所の検認は必要ありません。
封印のある遺言書を発見した場合には、勝手に開封せず、必要な手続きを確認することが重要です。
2.相続人を調査します
次に、誰が相続人となるのかを確定します。
相続手続きでは、一般的に被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍などを収集し、相続関係を確認します。
婚姻、離婚、養子縁組、転籍などがある場合には、複数の市区町村から戸籍を取り寄せる必要が生じることがあります。
相続人の一部を除いて行った遺産分割協議は、原則として有効な遺産分割とはならないため、遺産分割を行う前に相続人を正確に確定することが重要です。
3.相続人の順位を確認します
配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の相続人については民法で順位が定められています。
第1順位は子、第2順位は直系尊属(父母や祖父母など)、第3順位は兄弟姉妹です。
例えば、被相続人に子がいる場合には、原則として直系尊属や兄弟姉妹は相続人となりません。
また、本来相続人となる子が被相続人より先に亡くなっている場合などには、その子の子(被相続人の孫)が代襲相続人となる場合があります。
4.相続財産を調査します
相続人の調査とあわせて、被相続人が所有していた財産を確認します。
相続財産には、預貯金、不動産、株式・投資信託、自動車などのプラスの財産だけでなく、借入金や未払金などのマイナスの財産も含まれます。
通帳、金融機関からの郵便物、固定資産税の納税通知書、証券会社からの書類、保険証券などを確認し、相続財産を整理していきます。
5.相続するか、相続放棄などを検討します
相続財産には借入金などの債務も含まれるため、財産の内容を確認したうえで、相続するかどうかを検討する必要があります。
相続には、主に単純承認、限定承認、相続放棄という方法があります。
単純承認は、被相続人の権利や義務を原則としてすべて承継する方法です。
限定承認は、相続によって得た財産の限度で被相続人の債務などを負担する方法です。共同相続人がいる場合には、原則として共同相続人全員で行う必要があります。
相続放棄をすると、その相続について初めから相続人ではなかったものとみなされます。
限定承認や相続放棄は、原則として自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所で手続きを行う必要があります。
6.遺産分割協議を行います
遺言書による指定などがない場合には、相続人全員で遺産をどのように分けるか話し合います。これを遺産分割協議といいます。
遺産分割協議は相続人全員の合意が必要です。
全員が同じ場所に集まって話し合う必要はありませんが、最終的には相続人全員が遺産の分け方について合意する必要があります。
合意した内容は遺産分割協議書として書面にします。
遺産分割協議書は、預貯金の解約・払戻し、不動産の相続登記、自動車の名義変更など、その後の相続手続きで必要となることがあります。
7.預貯金・不動産などの名義変更を行います
遺産の取得者が決まったら、預貯金、株式、不動産、自動車などについて、それぞれ必要な相続手続きを行います。
金融機関によって必要書類や手続方法が異なるため、各金融機関へ確認しながら手続きを進めます。
不動産については、2024年4月1日から相続登記が義務化されています。
相続によって不動産の所有権を取得したことを知った相続人は、原則として、その取得を知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があります。
正当な理由なく義務に違反した場合には、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
8.相続税の申告が必要か確認します
相続財産の額によっては、相続税の申告が必要となります。
相続税の基礎控除額は、次の計算式で算出します。
3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
例えば、法定相続人が配偶者と子2人の合計3人であれば、基礎控除額は4,800万円となります。
ただし、相続税には配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例などがあり、これらの特例を適用するために相続税の申告が必要となる場合があります。
相続税の申告が必要な場合には、原則として被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に申告・納税する必要があります。
個別具体的な相続税の申告や税額計算が必要な場合には、税理士と連携して対応いたします。
9.相続手続きは早めの確認が大切です
相続手続きには、相続放棄の3か月、相続税申告の10か月、相続登記の3年など、それぞれ異なる期限があります。
時間が経過すると相続人がさらに亡くなって相続関係が複雑になったり、必要な資料の収集が難しくなったりする場合があります。
相続が発生した場合には、まず遺言書、相続人、相続財産を確認し、必要な手続きと期限を整理することが重要です。
10.大府市周辺の相続手続きはご相談ください
ななつぼし行政書士事務所では、大府市を中心に、東浦町、刈谷市、東海市、豊明市、知多市、名古屋市緑区・南区など、愛知県内の相続手続きについてご相談を承っております。
戸籍収集による相続人調査、相続関係説明図・法定相続情報一覧図の作成、遺産分割協議書の作成、預貯金や自動車などの相続手続きについて、一つひとつのご事情に合わせて対応いたします。
不動産の相続登記や相続税申告など、他士業の専門業務が必要となる場合には、司法書士や税理士などと連携して相続手続きを進めます。